Santiago de Chuco→Mollapata 手前
昨晩から乾かしていたテントやらなんやらを収容するのに時間が掛かって、八時スタート
で、いつも通り迷って尋ねて、迷って尋ねて街を出ます
まさか未舗装路だとは思いませんでした
木組みでビニールの壁。貧しい家々が並ぶ
先ずは下りからなのですが、今日から向かう先の景色に圧倒されます
もう綺麗では無く”怖い”に近い感情が湧いて来ます。これが、”畏怖の念を抱く”って事だろう
自然って怖い。なんせこの山を越えて行かなければ行けないのですから…
でも、今日の僕はいつもの僕とは違います
予想外の未舗装路ですが、”やってやろう”と言う気持ちで溢れています
こういった沸々と沸き上がる感情は、自然と出て来るものです
視界一杯に広がるアンデスに息を呑む
人の家の裏みたいな所が道路
勾配がキツい所があるけれど、ぐんぐん上れます
”道路”と言って良いか正直困ります。人の家の裏道みたいな国道
大体、ペルーは道路が多い。この程度の国では異常な程多い
だから予算が回らず、此の様な未舗装路や整備が行き届いていない道路が多いのではないのかな
どこの道路でも作業員が穴を埋めたり、土を搔き出したり、ちんけな作業ばかりしている
主要な道路も無く、細々と限られた予算で造るからどこも整備されていない質の悪い道路ばかりだ
でもまぁ、”旅情”と言う意味では、未舗装路もそれを担ぐ役割もあるのだけれど…
そうこう言っているうちに、一つ山を越えます
思っていたよりもあっさり超えることが出来ました。身体か心か、それとも両者が充実してたか
さようならこっちの景色、ようこそあっちの景色
峠を越える。青い空と絶勝の中の自転車旅行は最高
牧歌的な風景が広がっている
見下ろすと次の街です。丁度お腹も空いたので、お昼を食べて行く事にします
最近の楽しみは、レストランでご飯を食べる事になりつつあります
未舗装路の下りは嫌いだけれど、傾斜が緩いのでまだ安心
まだ、エクアドルで転んだトラウマが消えない
お昼を食べていると、”チーノ”責めに遭う
12時から1時位が最も嫌いな時間帯。下校中の子供達にじろじろ、ひそひそ、くすくすされるから
犬を追い払う要領で、子供達を一蹴する。ほとんどキレています
レストランのオーナーの息子が執拗に絡んでくるので、”日本”について片言で教えてやる
すると周りの子供も自然と集まってきて、がやがやし初めて面倒だけれど、これはこれで意外と楽しかったりする
最近は、日本に興味を持ってくれた人に、日本のお金をあげています
中・高校生位が一番厄介でむかつくけど、小学生位なら興味を示してくれるので接し易い
一緒に遊んだ子供が撮った写真。なかなか良い
中南米の子供はカメラを前に、ポーズを決める
子供と戯れていたら出発が遅くなってしましました
そして、今日も雨の時間。本当に何なのこの天気…
埒が空かないのでジャケットを着込んで雨の中走ります。何と言っても今日は気合いが違います
お昼を食べた街を出てから勾配はキツく、凸凹になっていたのですが、とある橋を超えた途端にそれはピークを迎えます
未舗装路、あり得ない急坂を畳み掛けてきます。絶対この道路はエクアドル人が造ったと思う
分かりにくいかも知れないけど、ビックリする位の激坂
いくらキツい道でもなんだかんだ上りきれる
未舗装路の急坂を雨に打たれながら汗塗で走ります
ようやく峠を越えて一安心です
下りに備えて肌着を変えて、防寒着を着込みます
体温管理は重要だけれど、時間がやたらと早く進んでいる理由はこういったところも一因かも知れないです
もう五時近くで気温が下がってきた事もあって、思ったより随分寒い
少し下った所にあった街で今日はストップ。丁度ホテルもあって都合が良い
床が土のホテルは初めて
ちょっ、バルコニーのクオリティ...
今日は予想外の未舗装路と大きな上りが二つもあり、尚かつ雨まで降って大変な一日でした
でも、なんだか”とても楽しかった”
高低差も分からず、黙々とほとんど車も通らない道路を駆ける
ただ孤独に自然の中を走り、時々足を休めて、お腹を満たして、自然の中で寝る
人と接するのは自転車を降りている時だけで充分だ
迷い迷い走った山道の上で充填された旅への”好奇心”。その理由が少しはっきりしてきた気がする
一日中雨で上りだったり、やっと着いたお店の人間が嫌な奴だったり、お腹が空いても食料無かったり、蚊に刺されて寝れなかったり…
嫌な事も沢山あります。むしろ嫌で、辛い事の多い自転車旅行
でも、言っておきます
自転車旅行って意外と面白い
兎に角まぁ、今日は大して距離も稼げてないけど、自転車旅行の楽しさを再発見出来た事が一番の収穫
明日からまた頑張ろう
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