2015年10月1日木曜日

49日目 2015/09/06 San Antonio de los Cobres


連日強風の中での野宿でかなり憔悴しきっていますが、本日も小さな峠を越えねばなりません
昨晩からずっと朝まで荒々しい風が吹き荒れ、それが未だに続いているのです
追い風である分ずっとマシですが、本当に寒くてかなり参っています
陽が出ているにも関わらず、ウィンドブレーカーにフリース、アウタージャケットを着て上り坂を漕いでも一切汗が出ません
雪が降っている様な場所でも今までこんなことはありませんでした
気温が低くても漕げば身体は徐々に温まってくるのですが、風が吹くとそれらの熱を常に奪っていくので危険極まりありません

身体が温まらないのでほぼ休みなく走っていて、休みたいのですがそんな場所もないので走り続けるしかありません
こんなところで止まって休憩なんてしようものなら身体が冷え切って仕方ありません
あまりの強風の後押しのため、上り坂ももはや上り坂ではない様に進めます
徐々に標高を上げ、気温は下がる一方で風の勢いは増していきます


雪が残る山岳地帯を上っています

どうですか?この見た目だけでも寒そうではないですか?


鼻水を垂らして震えながら本日の峠を越えます
ここからほぼずっと下れば、大きな町¨San Antonio de los Cobres(サン・アントニオ・デ・ロス・コブレス)¨という町に着くはずです
今までも暴風で苦労していましたが、ここの風と言ったらもう常軌を逸していました
下り坂は九十九折になっていて、一方は追い風、一方は向かい風という具合に風向きが変わります
追い風では石がゴロゴロ転がる未舗装路をフルブレーキでも効かないほど暴走させ、向かい風では下なのに滬げないほどの神風に阻まれます
峠付近では、自転車を止めたら自転車ごと吹き飛ばされて思いっきり転んでしまいました
自転車を起こそうとしてもまた煽られて、その場に立っていられない程でした
細かい砂が顔を打ち付け、冷たい風のせいでもう鼻や耳が自分の顔に付いているのかさえ分からないほどです
もう本当に辛くて辛くて泣きそうです


景色は綺麗なんですけど、、綺麗なんですけど、、風が、、、

写真を確認したら今日はほとんど撮っていませんでした、、恐るべし風、、


雪山と枯れ草色が埋め尽くした世界で素晴らしいのですが、手はすでに感覚がないほど冷え切っていて、ギリギリの状態で撮影しています
写真でこの世にも恐ろしい暴風をお伝えできないのが残念です
標高を下げるに従い風も少し弱まり、少し暖かくなってきて一安心です
と思ったら、前輪がパンクしてしまいました
もう既に限界に達していたところを宝石の道まで走らせてしまったので、完全に御逝去されました

かじかんだ手で以前リアに履いていたタイヤに交換し、なんとか町に到着しました


下れば町ですが、風が、、パンクが、、、


砂漠の飲まれた様な町ですが、アルゼンチンに入って一番大きな町です
町にただ一軒だけのWi-Fiが利用できるという小綺麗なホステルに投宿しました
約2,000円と高額ですが、既に五日間もネット世界から隔絶されていたので今日は奮発です


お、遅すぎる、、、てか繋がらない、、、


宿の主人に問い正すと、、、


今日は風が強いからアンテナが動いて遅いんだ


何のためにわざわざ高い宿に泊まったのか分かりません、、、
ここのところ寒さや疲労でブログを溜めてしまっているのですが、今日も、、、、


部屋は広くて綺麗です

バスルームの便器の横には何かが、、ウォシュレットなのかな、、


宝石の道が終わり、後はずっとただの消化試合だと思っていたのですが辛すぎる、、
明日は1,300mアップで4,900m付近の峠を越えなくてはいけません、、
大分辛くなってきました、、
なんか、アルゼンチン入ってから全然いいことがありません、、

0 コメント:

コメントを投稿

ページビューの合計